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田辺 鶴瑛の「介護講談」を開催
8月17日(金)ポート・ヒロックにて女性講談師 田辺 鶴瑛(タナベ カクエイ)さんによる「介護講談」を開催しました。
今回で2回目の開催となりましたが、前回に続き大変ご好評をいただきました!!
まずは講談師:鶴瑛さんの実娘 田辺 銀冶(タナベ ギンヤ)さんからスタート。
「現在、講談師の数が少なくなっていて、その数は絶滅危惧種よりも低いんです。そんな中、今回2人の講談師に会えるとは皆様!絶滅危惧種を目にするがごとく貴重なひと時ですよ(笑)」と、会場の皆様を早速笑いで包んで始まりました。
講談で大事な役割を果たす、張り扇(はりおうぎ)についても教えてくださったのですが、釈台という机をパシパシとたたき、読む調子を助けたり、場面の変化を表したり、そして時には眠そうな人を起こしてみたり(笑)と使うそうです。叩き方、強弱によりリズムも変化し、いくつか演目の一部を切り取り実演もしてくださったのですが、たった1つの扇でこんなにも表現の幅があるのかと感動しました!
銀冶さんの演目:古典講談「お富与三郎」では時に歌を歌ったり、一人何役も声色やしぐさで変化し、まるで異なる人が複数人目の前にいるかのようでした。さまざまな場面の表現に思わず司会という仕事を忘れ、つい聞き入ってしまいました(笑)
つづいて、田辺 鶴瑛さんの「介護講談」へ。身振り手振りを交えながら嚥下(えんげ)を鍛える発生練習や昭和歌謡、そして実母・義母・認知症の義父の在宅介護など、ご自身の経験をもとにした介護のコツ、楽しみ方を伝えてくださいました。
その中で印象に残った言葉が、介護に関わるなかで大切な事として「お互いが感動する事・満足する事。そして感動してもらう事・笑う事!」とおっしゃっていました。
講談の最後には生前の義父の介護ドキュメンタリー映画の上映もありました。介護の大変さを笑いに変換できた後の義父との交流を楽しんでいる様子は、ついこちらも大笑いしてしまう程楽しいシーンがいくつもありました。早稲田の校歌を歌う事が好きだった義父の様子は、認知症とは感じられない程立派に熱唱されていて微笑ましくも感動しました。そして介護を行う上でぜひしてほしい事として、介護を受ける方の好きな事を事前に知っておいてほしい。という鶴瑛さんの言葉に納得したシーンでもありました。
今回お越し頂いた方々に、講談のあとは1階のレストランにてティータイムを楽しんでいただきました♪
嬉しいことに田辺 鶴瑛さん・銀冶さんがレストランにお越しになり、各テーブルへご挨拶周りをしてくださいました。それぞれに講談の感想を伝えたり、一緒に記念撮影をなさる方もいらっしゃいました。