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2月に入り、沖縄では日本一早い桜が各地で綺麗に咲いています。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
年末年始にかけて、県内各地で今季最低気温を記録するなど、この冬一番の寒さの中で幕を開けた2021年ですが、
近ごろは春を感じさせる暖かな日も増えてまいりました。

ポートヒロックのお茶室では、今年も恒例の「初釜」が開かれました。
「初釜」とは、茶道の新年会のようなもので、年初めの茶事のことをいいます。
入口には、初お披露目の扁額も設置されました。海をのぞむ小高い丘に位置する当施設と、
功徳の量が海のように広大であるという意味の仏語「福寿海無量（ふくじゅかいむりょう）」から一字をとり、
「海寿軒（かいじゅけん）」と記されています。

今年は感染リスク軽減のため、一度に入室できる人数を制限させて頂き、
間隔を設けたゆったりとした空間で楽しんでいただきました。
お着物など素敵なお召し物を身にまとい、時には談笑を交えながら、
和やかな雰囲気の中で2021年の「初釜」が催されました。

「初釜」で頂くお菓子として有名な「花びら餅」は、かつて琉球王国の王都として栄えた首里で、
創業90年を誇る老舗・首里知念製菓さんの手がけたものを味わって頂きました。
お雑煮に見立てた白味噌の餡と、甘く煮たごぼうを柔らかなお餅で包んだお菓子です。
薄紅色が白い餅に透けるはんなりとした逸品に、感嘆の声があがっていました。

凛とした新年の始まりを、心落ち着く空間で味わう、癒しのひと時でした。